大変遅くなってしまいましたが、「不思議な繊維シート」を使用した感想をお送りします。
使ってみたエンクロージャーは自作で、FE78Eを前後面に各一個、設置場所に合わせたため、寸法はおよそH:200、W:145、D:350、密閉型、という変則的なものです。
サブウーファーを使うことを前提に作ったのですが、いまひとつうまく調整できなかったのです。
低域がうまく減衰してくれないためであろうと思い、大小の自作ティーバッグや市販の吸音材をあれこれ詰め込み、どうにか妥協していました。
さて、不思議な繊維シートに変えてみました。
今まで詰めていた中身を全部取り出し、底に黒いほうを表面にして敷き詰めてみました。
さすがに、少ないと籠った音です。袋を丸ごと追加してみたら、入れ過ぎ! 音が痩せてしまいました。
少しずつ足したり引いたりし、現在は、底面 対面しているスピーカーの後面にも載せた状態になっています。
この状態で、ずっと気になっていたどこか鼻が詰まったような感じやまとわりついていた低域がすっきりしてくれましたので、やっとサブウーファーと併用できるようになりました。
また、ボーカルの「サ行」が滑らかになりました。(これは、元々は気になっていなかったのですが、比べたら明らかに良くなっていたのです。)
もうひとつ、音場が広がりました。
片チャンネルだけ繊維シートに入れ替えて調整していた時には気づかなかったのですが、最終的に両チャンネルを同じ状態にして音を出した時に思わずニヤリとしてしまいました。今までになかった奥行きが感じられるのです!
なんだか不要な振動や歪みだけを取り除いてくれるかのようですね?(そんなうまい話はないと思うのですが… 。)
効果がはっきりしているだけに、箱の素性の悪さをどこまでカバーしてもらえるか? 使い方でもっと良くなるかもしれません。
手持ちのもので、板厚が足りないためか低音がドロドロと出てくるバックロードホーン(小音量ではそれほど嫌ではない程度ですが)がありますので、こちらにも時間を見つけて試してみたいと思っております。
面白いものを、ありがとうございました。
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本日MM-141Sが届きました。 噂のPARC AUDIODCU-F101Wの8Cmユニットと、不思議な繊維シート3点セットです。 パークの8Cmはバックロードには向かないと言われているらしい。 そこで最初から、 リプトンのテトラパック3個と、 「不思議な繊維」を音道に4カ所黒を表に貼り、エージングなしで鳴らしました。 アンプはONKYOのデジタルアンプと
iPodでBGM再生です。
低音感はすっきり、歯切れよく、もたつきなし。小さい音では柔らかく、大きな音では、低音感は気持ちのいいダンピングがいいです。最初からチューンをして聞いているので、オリジナルの音がわからないですが、いい感じです。僕はお店のBGMとして使ってますが大変満足しています。
大きなお店ですが、気持ちよく、歯切れよく演奏しています。
この張り方は 「Ge3」のサイトでハセヒロのチューンで見ました。
ほんとは、黒アゲハを使うらしいですが不思議な繊維のシートを使用。
そして、リプトンのテトラパック3個。
低音感は最高です。ばんば~んと歯切れよく、気持ちがいいです
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ハセガワ様、遅くなりましたが、繊維シートの使用の感想です。
MARKAUDIOのALPAIR7 アルミとマグネシウムの合金コーンです。 151Sに入れた状態での試聴です。
入れる前は、中音低音が少し太い感じで、低音の解像度も悪くないし、高音は割とスッキリ系でレゾネータだけでも良い感じです。 なんとなく161に入れた同じ英国のJORDANのJX92Sと似た鳴り方です。
繊維シートを短く切った物をボールの方から取り出して、面積的に表(灰色の格子側)1対裏側(黒いラバー側)2の感じにレゾネータの後ろの壁面に一層で並べて見ました。
低音は、ホーンからドーンと開放的に出ていたのが少し押さえられて軽く成った感じにも聴こえますが、少し締った感じで解像度も上がった感じです。 中音は明瞭度上がった感じです。 高音は、あまり変化した様には思えませんが、中音の明瞭度が上がったせいか、スッキリ感がアップした様に思えます。 どうも、吸音は中音の中間より下の方から低音に掛けての感じです。 反射の方は、高音があまり変化しなかったので中音域と言う感じです。
表1対裏2の全体の感じは、レゾネータだけの時のバランスを大きく変えずに、低音を含めて解像度と言うか明瞭度が上がって、スッキリ感と音のリアル感アップと言う所です。
SICAのZ002320です。これは、以前コイズミ無線で専用ボックスとして売られて居たバスレフボックスです。 ボックスの大きさは、4リッタークラスで13cmクラス用としては小さい物で、BOSEの125より少し奥行きが有るくらいのものです。 これにサールウール130×190 t110/4のものを入れて聴いてました。 この箱の良い所は、スピーカをボルトで止めて居るので付け外しに躊躇しなくて済む事です。
この時の音は、同軸なので中高音は箱の影響は少なく、以前161で聴いた時と同じく素直に伸びたクッキリ系の音で、低音は小さいバスレフなのでソコソコ出てますが、時々深さの無い音が出て来る様な感じです。 全体としては、サイズなりにまとまっている感じです。
で、繊維シートは、ボールの一つを半分に分けて、\100シッョプで買った小さい排水溝のゴミ取り袋に入れて、サーモウールの替りに入れて見ました。 量としては、先の151Sの時の2.5倍位に成ります。 袋の中は、なるべく裏の方が多く成る様に入れて手で平らに潰して後ろの壁に着ける感じで入れて見ました。
低音は、如何にもバスレフと言う音が出て居たのが、締った感じになって腰も下がった様です。中音域の下の方は少し太く成った感じがします。 上の方は明瞭度が上がった感じです。 高音域の高い方は同軸なので殆ど影響は受けて居ませんが、高音全体として見ると、中音域の変化の影響を受けてやはり明瞭感が増した感じがします。
全体の鳴り方としては、バスレフ風味がかなり抜けて、素直に音が出て居る感じで、以前はバスレフで補強して居る辺りの低音が強調される場面が有り、仕方ないかなぁと思って居ましたが、中音の下から低音域のバランスが良くなって聴き易い音になり、演奏全体の見通しも良くなったと言う感じです。
DCU-F081PP、PARCの新しいPPコーンの8cmです。 大きさや形がAMA-131SSKに入りそうな感じだったので早速購入して試して見ました。 取敢えずレゾネータ1個のみで入れて見ました。
ただし、取付け穴が小さかったのでドリル等で4.5Φに広げました。さらに穴のピッチ(車のホィールで言う所のPCD)が若干小さいので、ボルトを押したり引いたりしながら止めました。
鳴らし始め、思ったよりも少し太めな中音が出て来ました。 高音はクッキリ系な感じです。 低音は、音量的に足りない感じですが、腰高な感じは無く、低音感は悪く有りません。 全体的には、クッキリ系の素直な感じです。 それと、黒いコーンに銅色のアルミ製のフェイズプラグがコーンの色を映して黒光りする様が、黒いAMAに似合って居て思わず、渋い組合わせだなぁと思ってしまいました。
鳴らし込んで行くと、低音は更に腰が下がり、量的にも出て来ました。 分解能も悪くないので、ニアフィールドならこのままでも好い感じです。 が、もう少し重量感が欲しければ、BASSを2~3時位に上げるのも有りです。 高音は上への伸びが出て来て、スッキリ感が出て来ました。 もう少しボリューム感が有っても良い感じはしますが、F131PPもこんな感じでしたのでこれがPARCのPPコーンの鳴り方なんだろうと思います。 中音は、少し塊感が有ったのが、ほぐれて来ました。 が、まだ時折音がゴチャっと固まって出て来る時があります。
全体的には素直な鳴り方で、ボリュームを上げ気味で聴くと、とても8cmクラスが鳴って居る様には思えません。 この箱との相性はかなり良いです。
しかし、音楽だけでは判り難いですが、中音の低い方に少し籠り気味の所が有ります。 今までならネルクロスで押さえて見る所ですが、今回は、繊維シートを入れて見ました。 レゾネータを取って、面積的に表1と裏2位になる様に後ろの壁面に入れて見ました。 全体では20cm2以下の僅かな量です。
量が少ないので効果はどうかと思いましたが、中音に有った問題が解決されて、中音の明瞭度と言うかクッキリ感がアップしました。 低音も解像度が上がりましたが、それまでくっついて居た音が無くなったので、少し細身になった感じがします。 が、ハッキリと聴こえる事でその事はあまり気になりませんし、善く善く聴くと量感的にも上がった様にも感じられます。 高音は変化が無い様ですが、中音がクッキリしたお影で、少し映えるように成ったと言う感じです。
このAMA-131SSKと言う箱。 割と多くのスピーカーは、空気室が小さいせいか、低音の腰が高く成り中音が張り出して中音の下の方に籠りっぽい音が出て来易いのですが、中低音の音の鳴りを良くする繊維シートは、それを改善するのに合って居ると言えます。 この繊維シートのお影で、AMA-131SSKで鳴らして満足できるユニットの数は確実に増えると思います。
LC-120S LC電気の13cmクラスです。これをレゾネータのみで161に入れました。
鳴らし始め、中高音は、スッキリした感じ。 低音は、腰が少し高い感じですが、らしく出ていてバランスは悪く有りません。 ただ、エレキギターの歪み系の音に少し滲む様な感じが有ります。
鳴らし込んで行くと、中高音がスッキリと澄んだ感じがして来て分解能も高い感じで好い感じですが、低音は思った程量感は上がりませんでした。 澄んだ感じになった高音ですが、なんかキツく聴こえるギリギリの所で鳴っている感じがするのと、低音の量感も少し欲しいと言う事で、サーモウールを入れて見る事にしました。
サールウール 150×230 t110/8を入れて見ました。
中高音は、少し丸く成った感じ。 低音も、少し前に出て来ましたが、まだ足りない感じがします。 でも、ボリュームを少し上げ気味にすれば、好い感じのバランスになります。 これは、エッジ材がラバー系じゃ無くて布を使って居るためなのでは、と思って居ます。
全体に、少し低音が物足りない感じもしますが、スッキリ系の中高音を中心にした奇麗 ?な鳴り方のスピーカーです。
次に、サールウールを取って繊維シート入れて見ました。 和紙を150×220位に切ってそれに両面テープを貼り、そこに長い方の繊維シート7本を、これも面積的に表1、裏2程度成る様に貼り付けて、レゾネータと後ろの壁の間に入れて見ました。
音を出した途端、明らかに中音の下の方から低音域が太くなったと感じられました。 スレンダーな娘が急に下半身デプに成った様な違和感が有りましたが、響きが落ち着いて来ると、短距離ランナーになった感じ。 サーモウールの時と比べると、低音の量感が増えシッカリした感じになって、中音もクッキリと前に出て来た感じです。 バランス的にはこちらの方が好い感じですが、今度は、高音が細身に感じられますが、繊維シートの裏表と量を調整すればもっと良くなる気はします。
MARKAUDIOのALPAIR10V2 アルミとマグネシウムの合金コーンの13cmクラスです。 レゾネータだけで161に入れて見ました。
弟分のALPAIR7同様、縁の部分がかなり大きくて、まるで16cmクラスを取付けた様な感じです。
鳴らし始めからかなり腰の低い低音がドンドンと出て来ます。 中高音はクッキリ系で素直に出て来る感じです。 一聴した感じでは、このままでも好い様な鳴りっぷりです。
鳴らし込んで行くと、中高音のクッキリ感が増してスッキリ感も少しプラス、低音は解像度が上がった感じです。 本当にこのままでも良いんじゃないかと言う感じです。しかし、欲を言えばもう少し低音に締まり感が有ってもいいと思うし、繊維シートを使えば、低音に締まり感が出ると判って居るので、ここで繊維シートを使って見ました。
長めのシート4本を和紙の台紙に2本は表にして外側に、2本は裏にして真ん中にして、面積的に1対1で付けて入れて繊維シート+レゾネータにして見ました。
低音は締まり感が出て、さらに解像度が上がった感じに成り量感も増した感じになりました。 中音は少し細く成った感じになり、そのせいか、高音は少し前に出た感じになって、ちょっとキラキラ感がします。
全体時には、開放的な重低音が出て来たのはいいんですが、その低音に見合う中音が出ていない感じのバランスです。 しかし、この低音は本当に凄いです。 中音がもう少し出ていれば、このままにしたいくらいです。
次に、長めのシートを裏にして1本づつ追加して表2、裏3にして見ました。 配置は、裏3を真ん中に並べてその外に表を1本づつ並べました。
低音は、開放的な感じは薄れましたが、量感的にはあまり変りません。 中音は少し前に出て来て低音とのバランスが良く成りました。 高音はキラキラ感が無くなり素直な感じです。
全体的なバランスはこの方が良さそうです。
で、このユニットはかなり好い感じで、バックロードに合って居る感じです。 再生帯域も上下共に広くかなりお薦めです。 RRやWCWに入れたらどんな感じになるのか聴いて見たい気もします。
最後に、繊維シートについてです。 市販の吸音材は大抵、中高音を吸音して改善させる物ですが、この繊維シートは、中低音側を吸ったり反射したりと市販の物にないタイプで、一つで二つの相反する特徴を持って居るのが特徴と言った所で、しかも、少ないと思える量でも効果が歴然と出て来るのも凄い所です。 ただ、端材と言う事で形状が一定ではないのは、量をキッチリ揃えたい向きには、唯一残念な所だと思います。ですが、今まで低音の出方や出し方でいろいろやって来て居ても、これほどの効果の物は今まで無かったと思います。 よくぞ見つけてくれたと、ただ感謝です。
ついでに、今回両面テープでこのシートを貼り付けましたが、黒いラバー側を粘着面から取る時に、そっと取らないと粘着面に黒いラバーが付いて残ってしまうので試して見る方は、注意が必要です。
ユニットの試聴と一緒にしてしまったので、またまた長くなってしまいました。 これが、また誰かの参考になればいいなと思って居ます。
長文で失礼しました。
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お世話になっております茨城のTです。
先日送っていただいた繊維シートを使って簡単な実験をしました。
最初にご紹介があった時、ラジカセの下に敷くと音がよくなる、という文章があったので普段パソコンを使う時にBGMを聞いている、パソコンに繋がっているアンプ内蔵小型スピーカー(オンキョー製GX-D90Y)の下に敷いてみました。
実験は1、何も敷かない 2、10円玉を3か所に敷く 3、繊維シート黒が上 4、繊維シートグレーが上 の4つ。パソコンはメラミンの化粧板が貼ってあるテーブルに置いてあります。
音楽はダスコ・ゴイコビッチ「ユーロ・サンバ(今はサンバ・ド・マー)」です。
爽やかな曲ばかりで楽しく、よいシステムだとだれがどこで何をやっているかはっきりとわかるアルバムです。
結果は
1、何も敷かないと非常にナローレンジ、音がこもっている。いわゆるつまらない音。
2、10円玉を敷くと中音が出てくる。低音、高音ともこもっていてメロディーだけが流れて行く感じ。今まではこれで聴いていました。
3、繊維シート黒が上だと、ベースに芯が出てくる。低音寄りのせいかシンバルは金属の音ではない。2に比べてもかなりワイドレンジになったようでプレイヤーが何をしているかわかるようになった。ちょっと物足りなさがある。
4、グレーが上だと3に比べやや高音寄りにシフトし、シンバルも金属音がしてくる。ベースの芯は残っている。1、2に比べると楽器の音の分離がよくおのおのが何をしたいかはっきりわかり聴いていて楽しい。
ということでグレーを上に敷きっぱなしになりました。なお繊維シートの黒の面は少しベタベタしているので制振に関係しているのかもしれません。
オーディオシステムとは程遠いの物での実験ですが、想像以上に良い方向に違いが出ました。
面白いものを有難うございました。
以上ご報告まで。
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Kです。繊維シートの送付ありがとうございました。
さっそくP-610のバスレフBoxのダクトの内面及びサブウーファのダクトの内面に黒(炭)側を表にして貼り、試聴したところ皆さんの感想と同じように
①中高音がすっきりと通るようになり、奥行きが広がったような感じ
②低音が引き締まり強くなった
変化が感じられました。少しの使用でもこのような変化に驚きました。確実にレベルアップしてます。
この状態でクラシックのオーケストラや声楽、弦楽、ジャズのCDを再度聴きなおしています。
今後Stereo誌付属のFostex 6cmスピーカーでバックロードを作製する予定で、こちらでも試してみたり、バスレフBoxの中に吊るしてみようと思っています。又、市販スピーカではバスレフダクトに貼る以外にあまり手を加えられないので、短冊ではなく面状のシートの販売も良いのではないかと思います。
とりあえずご報告まで。秋の夜長の楽しみが増えました。
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1)システム仕様
方式: バックロードホーン(スーパースワン)
材質: MDF 15mm[頭部構造断面形状(外形状:円 / 内形状:八角)]
塗装: SSC(スーパーサウンドコーテング)塗料(長谷弘工業様製)(内部は空気室とスロート部とホーン開口部のみ塗装)
ユニット: DCU-F122W(PARC Audio 様製)
内部配線: モンスターケーブル(PARC Audio 様製)
2)感想
仮称繊維シートを導入する前、上記仕様での初音出しの際には、予想に反して、最初から高音もきれいに、低音も十分に出ましたので安心しましたが、それも束の間、耳が慣れてくると、やはり低音が十分すぎるというか、出すぎていると感じるようになりました。
そこで、これまで下記のことを試してきました。
1.デッドスペースにジルコンサンドを充填。
2.空気室内に戸澤式吸音レゾネーター・若草タイプ(小)を1つ吊す。
3.空気室内にコーリアン材を詰める。(空気室の容積を小さくするため)
4.空気室内に発泡スチロールを詰める。
5.空気室内にインシュレーター用のウッドブロック(立方体のアサダ桜材)を詰める。
6.空気室内にインシュレーター用のウッドブロック(立方体のアフリカ黒檀材)を詰める。
7.空気室内に2.の戸澤式吸音レゾネーターを吊すのではなく、6.のウッドブロックで挟み込んで、
戸澤式吸音レゾネーターの直接空気に触れる面積をかなり小さくするように設置。
8.ホーンの出口にコーリアンボードを立て掛けて、開口部を三分の一ほどに制限。
9.スロートの開口部から発泡スチロールを挿入して、
スロートの断面積を42→36平方センチメートルくらいに小さくする。
10.空気室内に詰めるウッドブロックの量を34mm角のアフリカ黒檀材3個にして、
空気室の内壁と平行面を作らないように設置。
11.ユニットの取り付けネジにタングステン・ワッシャーを使用。
12.ヘッド(空気室)の外壁(外周)に大きめの輪ゴムをはめる。
13.ネックを前後逆に差し替えて前面開口にする。
これまでのところ、音の鮮度を保ちつつ、低音のボンツキと、ある帯域だけボーボーと鳴っている感じを軽減するため、上記の1.9.10.11.12.13.を採用していましたが、今回の仮称繊維シートを試すため、空気室から10.のウッドブロックを全て取り出しました。
14.長さ約24cmの繊維シート4本 (幅の合計が約6cm)を全て表面 (グレー側)にし て、裏面(ブラック側)を空気室の内壁にUの字に沿わせる。
→ウッドブロック3個の時と比べ、ノイズがかなり減りましたが、音がおとなしくなりす ぎました。
15.長さ約24cmの繊維シート4本(幅の合計が約6cm)を全て裏面(ブラック側)にし て、表面(グレー側)を空気室の内壁にUの字に沿わせる。
→ウッドブロック3個の時と比べ、音がシャカシャカする感じがしました。
16.長さ約24cmの繊維シート4本(幅の合計が約6cm)のうち、2本を表面(グレー側) に、残りの2本を裏面(ブラック側)にして、空気室の内壁にUの字に沿わせる。
→15.と比べ、まだ少しシャカシャカして、ウッドブロック3個の時と比べ、少し音が硬 いように感じました。
17.繊維シートボール(短く切った繊維シートのブラック側だけが表に出るように巻き、 輪ゴムで留めたものを20個、ネットに入れる。)を空気室内に設置。
→ウッドブロック3個の時よりも、ボーカルが鮮明になりましたが、少し音がきついよ うに感じました。
でも、14.15.16.のように、空気室の内壁を繊維シートで覆うよりも音質的に好みに合う傾向でした。
18.繊維シートボール(17.と同じブラック側だけのものを10個、ネットに入れる。)を空 気室内に設置。
→17.よりも音のきつさが和らぐ傾向でした。
19.長さ約24cmの繊維シート(幅の合計約20cm分)の表面(グレー側)を上にして、 ホーン開口部に敷く。(18.の状態のまま)
→音がかなりスッキリしましたが、キンキンしすぎるように感じました。
20.長さ約24cmの繊維シート(幅の合計約10cm分)の表面(グレー側)を上にして、
ホーン開口部に敷く。(18.の状態のまま)
→19.と比べ、まだ少しキンキンする感じでした。
ただし、これはボーカルを聴いた場合のことで、ジャズを聴いた場合は、楽器の音がとてもクリアで、生々しく聞こえました。
これまで聴いていた音は何だったのだろうか・・・と落ち込むくらい驚きの変化を感じました。
これまで、吸音材を使わずに、ウッドブロックで空気室内の容積を小さくして、音の鮮度を保って聴いてきたせいか、音質的には、繊維シートのグレー側よりブラック側の方が、
また設置方法としては、空気室の内壁(MDF+SSC)にシートを貼るよりもシートボールを使う方が、私の好みに合っているようでした。
しかし、一番驚いたのは、14.~18.のどの方法でも、あれほど気になっていた低音のボンツキと、ある帯域だけボーボーと鳴っている感じが、自然と軽減されて、音がとても聴きやすくなったということでした。
今のところ、まだ20.よりもウッドブロック3個の時の方が、ボーカルが柔らかく聞こえますが、今後、シートボールの中と、ホーン開口部に敷く繊維の量を調整していけば、低音のこもりを気にせずに、鮮度のよい、生々しいボーカルを追求することができると実感しています。
今回、この繊維シートには、音の鮮度と吸音の両立について、非常に大きな可能性を感じました。
空気室の容積を小さくする方法で、音の鮮度を保ちつつ、低音を抑えることに限界を感じていましたので、本当にありがとうございました。