日清食品の創業者、安藤百福と、その妻・仁子の半生の物語を描くNHKの朝ドラ「まんぷく」。時間帯が合わないので普段は観ることはないのですが、今回は世界初のインスタントラーメンとカップラーメンの開発ストーリーが楽しみで、深夜11時半からの再放送を興味深く見ています。
お湯で戻る麺の開発で、自宅で妻が天ぷらを揚げるのを見て、油で揚げる方法を思い付いたり、その完成したインスタントラーメンをアメリカに売り込みに行った際にアメリカでは丼が無いために、試食を頼まれたアメリカ人が紙コップにラーメンを砕いて紙コップに入れて食べたのがヒントでカップラーメンが産まれたなど、開発ストーリーはほぼ実話に基づいており、モノ作りが好きな私としては、開発に関連した放送日は特に見逃さないように見ています。
モノ作りの開発ストーリーには、こうした偶然のお蔭で製品化に成功することがよくあります。
WCWコンクリートホーンの開発時、製作の際にどうしても必要な薬剤がありましたが、市販にあるものは臭いが強くて使えませんでした。その為に長らく開発が止まっていましたが、東京に行った際に目的なしで何気なく入館した展示会で理想的な薬剤を実演販売しているメーカーを偶然発見し、商品化できました。その社とは今でも取引させてもらっています。
この偶然がなかったらWCWはお蔵入りしていた可能性もあります。
そもそも、当社がオーディオの仕事を始めることになったきっかけは、若き頃の私が発明協会主催の日曜発明学校新潟支部に通っていて、その校長が考案したコンクリート製バックロードスピーカーを当社が製品化して引き継ぐことになったからなのです。
こういった偶然、人との巡り合いが自分の人生を大きく変える事になるのですね。