大分以前、フォステクスのF200Aよりも更に大型の姉妹品、F220Aがあったことを、このご注文を受けて初めて知りました。
このご依頼があったとき、多分F200Aの言い間違いでは?と思いましたが、持参頂いた現物を見て私が間違えていた事が解りました。
F200Aより一回り大きい、同じアルニコマグネットの22cmフルレンジユニットです。
箱から出すとデザインはF200Aと殆どそっくりですが、しっかりしたアルミ製フレームで重さが7Kgほどもありました。
MM-191Tは自作キットですが、このユニットを預けられ、組立てをご依頼されました。
重いユニットなのでフロントバッフルには6mm径の貫通ボルトでしっかり取付けました。
ユニットが重いので多分片側40Kgほどあるであろう、完成したMM-191Tをやっとの思いで試聴室に運び入れ、ワクワクしながら初めての音だし。
音色は聴き慣れたF200Aとそっくりなのですが、低域が凄いのです。
オルガンの重低域が、不気味なほどの低音でホーン開口部から放出されます。その音は明らかに密閉、バスレフの低音とは違う、音というより
低振動する空気がホーン開口部から川のように流れ出ててくる、という空気感を伴う開放的な低音です。
それは生のパイプオルガンを聴いた時と同じ感覚です。
ジャズボーカルも良いですね。声に厚みがあり、バックの低音楽器がしっかり出ているので大変心地良いです。
演奏曲に厚みがあり、低域がしっかり聴こえ、等身大の演奏を楽しめます。
「7月中頃に車で貰いに行くから、完成後暫く音出しして聴いてて欲しい」、と言われていましたので、これから数日色々なジャンルの音楽をゆっくり楽しませて
もらおうと思っていた矢先、突然引き取りに来られたので、残念ながら数時間しか試聴できませんでした。
(2015/7/13)