日本オーディオ協会主催の「オーディオフェアー」がまだサンシャイン60で行われていたときに聴いたことのある、懐かしいスピーカーと数十年ぶりに再会できました。
それは、お客様から修理を依頼されたテクニクスのバックロードスピーカー、SST-1です。
ツインロードホーン方式のユニークなバックロードホーンで、その美しいデザインでニューヨーク近代美術館に永久収蔵されています。
ツインロードホーン方式とは、異なるホーン長によるホーン出口からの時間差調整で周波数特性を安定させるというユニークなアイデアです。
ホーン途中でホーン幅を絞ってありますが、確かメーカーの説明では高域をここでカットするためだったと思います。
久しぶりにその音を聴いてみると、伸びやかで開放的な、という意味で基本的に当社のスピーカーと殆ど同じ音質です。
大手メーカーが作った本格的なバックロードホーンシステムのスピーカーは、多分これが最後のはずです。