[2016年5月17日]懐かしの車、スバル1000。

世界に誇れる日本の企業を1社だけ外国の人に紹介せよと言われたら、私は迷わず販売台数は日本最下位ながら利益率はトヨタを上回るスバルの富士重工業を紹介します。
水平対向エンジンに拘り、前輪駆動、4輪駆動の先駆け。最近はアイサイトで他社を一歩リードする先進安全技術を売りにしています。
北米でSUBARUブランドはBMWと同格の高級ブランドに育っているそうです。

私が高校生の頃に父が初めて買った乗用車がスバル1000という車でした。

免許を取ったばかりの私は、休みごとにこの車を借りて車好きの友人とラリー気分で山道などをドライブしたものでしたが、デザインも斬新で本当に運転の楽しい車でした。水平対向の独特の排気音が大好きで冬でも窓を開けてその音を楽しんでいたものでした。
もし叶うなら、もう一度運転してみたい思い出の車です。

このスバル1000は1966年~1969年まで生産されていた車で、コスト的に不利だが、振動が少なく重心の低いアルミ合金製の水平対向エンジンを乗せ、日本車で初めてFF前輪駆動を導入。高級車のクラウンがまだ後輪リーフスプリング(多分)だった頃、大衆車なのにこの車は4輪独立懸架でした。他にインボードブレーキ、ディアルラジエター方式、点検しやすいようにモナカの様に大きく開くボンネットなど、革新的な技術がいたるところに採用されている先進技術のかたまりのような車でした。

近年、BMWやシトロエンが水平対向エンジンを廃止する中、ポルシェとスバルのみが今でも水平対向エンジンに拘り続けています。そのスバルの水平対向エンジンが今年で誕生50周年を迎えるそうです。そして富士重工業が来年創立100年を迎えるのを機に㈱SUBARUに社名変更するそうです。
SUBARUをさらに魅力あるグローバルブランドに成長させるために増々技術に磨きをかけて、規模を追わず「世界シェアー1%」を誇りにし、ライバル社とは一線を画す、独自の車づくりを今後も目指すそうです。
スバルのそんなところが大好きなのです。

なぜ、オーディオや当社とは関係ないスバルの話を書くかと言うと、弊社も規模は全く別として、このスバルのように人とは違う個性ある商品を作り続けるメーカーになりたいという願望があるからなのです。その考えに親近感を感じるのです。
というか、本当は大好きだったスバル1000のことを書いてみたかっただけなのかも?

スバルが水平対向エンジンにこだわるように、当社もバックロードホーン方式に拘り、大手メーカーのバスレフ、密閉式とは異なる、独自のホーンサウンドでお客様に音楽を楽しんで頂きたいと思っているからなのです。車にご興味のない方には退屈な話ですみませんでした。

<追伸>
当社とスバルとは片想いながら、以前にちょっとだけは関係があったのです。
ちょうど10年前のことですが、今でも毎月発行されているスバルの会報誌「cartopia」にMM自作キットが紹介されたことがあるのです。取材者が当社に取材に来られ、MMキットを個人的に購入してその場で組立て完成させ、その組立て経過をカメラに収められ記事にまとめてくれました。

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今までいろいろな雑誌に掲載して頂きましたが、なぜか当社の場合はその反応は殆どありませんでした。全国のコンビニで売られている雑誌に載っても反応がないのに、発行部数が遥かに少ないスバルの会報誌では全く反応がないだろうと思っていましたが、この取材者が「スバルのファンはスバリストと言って、トヨタや日産とは全く違う客層で、人とは違う個性的なモノを欲しがるコアなファンが多い。なので、彼らはこの素晴らしいアイデアのスピーカーにもきっと興味を持ってくれると思いますよ」と言ってくれましたが、正直この時は全く期待をしませんでした。

しかし、その会報誌が発行された日にすぐにアポの電話があり、その後も関東地区などからレガシーで何人も来社され商品を購入してくれました。10年経った今でもたまに、この会報誌で知ったというお客様が来られます。
やはりスバリストは見る目が高い!