[2022年3月12日]静岡県 水野様 MM-191T用増幅キットを購入されて。

7日にお送り戴いた商品は、翌8日の10時過ぎに届きました。コロナで物流が遅れている中、新潟から静岡まで翌日届いたことに驚きました。

直ちにアップグレード作業に取りかかり、翌9日の昼過ぎに無事完了しました。数年前、MM-181Tに手持ちの古いFOSTEX16cmユニットを使用したところ、あまりの音の悪さにSPユニットをFOSTEXFE208EΣに取り替えました。
そのときは回し引きノコギリを使ってバッフル穴を広げたのですが、手間は取るし切り口は汚いしで、大変難儀しました。今回戴いたバッフルはFE208EΣ用の穴が空いていたので、その点は非常に楽でした。
今回の作業で一番難儀したことは、バッフル板の両面テープを剥がす作業でした。

完成後は早速試聴した後、PCのソフトからサイン波を入れ、“耳”を測定器にして周波数特性のグラフを描いてみました。試聴して以前より低域が豊かになった感じがしたのですが、データ的には26Hzくらいから音が出はじめて、45Hzくらいから実用域に入る感じでした。MM-181Tにあった75Hzの大きなピークもなく、聴きやすくなりました。

MM-181TにもMM-191Tにも115Hz付近にディップが見られるのですが、これはSPユニットからの直接音とホーン出口からの逆相音でキャンセルされている結果ではないかと思います。現にFOSTEX製BLHエンクロ-ジャのデータを見ても110Hz付近に大きなディップがありますので、これはBLHの宿命かと思っていますが、110Hzというと男声の範囲内なのでちょっと気にはなります。

完成したSPシステムは、20cmユニットとは思えないほど低域が豊かで、バッハのオルガン曲や「惑星」の「土星」の最後にある地響きのようなオルガンも楽々再生します。また数百Hzの中音域のクリアさや音離れのよさは、BLHならではのものです。ボーカル、サックス、トランペット等のソロ楽器は、シングルユニットならではの定位のよさも相まって、生々しく目の前に浮かび上がり、手を伸ばせば歌手や楽器に触れることができそうな気さえします。これが材料費20万円のSPシステムとは全く信じられません。これは高価なマルチSPユニットのシステムでは、簡単には実現できないメリットかと思います。

私は71歳の年金暮らしで、断捨離のためペアで定価170万円のJBL4345(46cm 4-way)と、定価60万円のプリ+メインアンプを処分して、20万円のBLH SPシステムと13万円のアンプにダウングレードしたのですが、そのクォリティの高さに驚いています。今後何年続くのかは分かりませんが、残された人生をこのオーディオシステムをよき相棒として、音楽を楽しみながら過ごしていく所存でおります。

以上、お忙しいところ長いメールを書いてしまい大変失礼致しました。